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車のバッテリー上がり|ケーブルのつなぎ方は?間違える危険性も紹介

今、車が動かなくてお困りの方はいらっしゃいませんか。
動かない原因がバッテリー上がりなら、ブースターケーブルを使って自力で解決する方法があります。しかし、この方法は、つなぎ方を間違えると予期せぬ不具合につながる可能性があります。
接続作業に不安がある場合は、ためらわずにプロに依頼しましょう。
この記事では、ケーブルを用いた電気供給の手順と取り外し方、それぞれの作業における注意点、誤った接続方法が引き起こすリスクについてご説明します。
バッテリー上がり|ケーブルのつなぎ方を知ろう

エンジンが止まったとき、その理由がバッテリー上がりなら自力で解決できる方法があります。
それは、別の車から電気をもらって始動させる「ジャンピングスタート」と呼ばれる方法です。ケーブルを用いてバッテリー同士を接続すれば電気の供給が可能です。
ここでは、バッテリー上がり時に自力で対処する際の手順を解説します。
必ず説明する手順を守り、安全に対処しましょう。
①ケーブルの状態を確かめる
まずはブースターケーブルを取り出し、サビついていたり、老朽化によって被膜がボロボロになっていたりしないかをチェックしてください。もし異常がある場合、無理矢理使うとさらに大きなトラブルに発展する恐れもあります。自力で解決するのは控えたほうが賢明です。
②救援車を呼ぶ
次に、電気を供給できる車を用意しましょう。ただし、電圧が違う車を使用すると不具合・作動不良の原因となるため、必ず同じ電圧の車をご用意ください。
以下の表で電圧を確かめ、動かない車がどちらに該当するかをチェックしてください。
軽自動車・普通車 | 12V |
トラック | 24V |
なお、システムが故障するリスクを避けるため、ハイブリッド車から電気を供給するのは避けましょう。
ただし、ハイブリッド車のバッテリー上がりの際は、ガソリン車から電気を供給できます。しかし、ハイブリッドシステムは複雑なため、素人だと誤った接続を行う恐れもあります。自力で対処するよりもプロに対応してもらうほうが安心でしょう。
③車同士をケーブルでつなぐ
救援車はエンジンを切り、故障車側はライトなどの電装機器の電源がすべて切れているか確認しましょう。なお、ケーブルのクリップ部分に安全対策用の樹脂・ゴム製カバーがついている場合は、カバーを外して使います。
次に、それぞれのボンネットを開け、以下の順番で端子に接続しましょう。
- 故障車の+に赤をつなぐ
- 救援車の+に赤をつなぐ
- 救援車の-に黒をつなぐ
- 故障車のエンジンブロックなどの金属部分に黒をつなぐ
なお、後述しますが、順番を誤ると大きなトラブルを引き起こす恐れがあります。間違えないように気をつけましょう。
④救援車のエンジンを起動する
救援車が急に動き出さないように、AT車ならギアの位置がP、MT車ならNにあるかをチェックします。また、サイドブレーキも忘れずにかけておきます。準備が整ったら救援車のエンジンを起動させましょう。
⑤故障車のエンジンを回す
救援車をアイドリング状態にしたまま、故障車を起動させましょう。ここで動けばバッテリー上がりが解消されています。
動かないようなら、救援車のエンジンを高め、10〜30分ほど充電を試してください。回転数は1,500〜2,000くらいに高めてください。それでも動かない場合は専門業者を呼びましょう。
⑥故障車が始動したらケーブルを外す
故障車が動いたらケーブルを解除しましょう。接続の際と反対の順番で解除を行います。
- 故障車の黒を外す
- 救援車の黒を外す
- 救援車の赤を外す
- 故障車の赤を外す
なお、故障車は停止せずにそのままエンジンを動かしておきましょう。なぜなら、充電したばかりのバッテリーは、電圧が低い状態になっており、すぐにエンジンを停止すると再び動かなくなる可能性があるからです。しばらく稼働させた状態にして電圧を安定させましょう。
⑦しばらく車を走らせる
ボンネットを閉じたら、バッテリー充電を兼ねて1時間ほどドライブしましょう。ただ、ライトなどの電装機器は可能な限り使わないように気をつけてください。
車をアイドリング状態にしておくのでも問題ありません。ただし、その場合は1時間以上エンジンをかけ続けなければなりません。エンジンを起動させたままだと排気ガス・騒音によって周辺に迷惑をかけてしまうため、近隣の方への説明と配慮が必要です。
⑧点検のために修理業者に持っていく
バッテリー上がりは、バッテリーの性能低下や不具合によるケースが多いです。また、今回のトラブルがきっかけでさらに劣化が進行する場合もあります。
そのため、今回のトラブルが解決しても、同じようなトラブルに見舞われる可能性もあります。
できるだけ早めに修理業者に持っていき、点検を受けたほうがよいでしょう。修理業者の点検結果次第ではバッテリーの交換もおすすめします。
バッテリー上がりの原因に関しては、以下の記事も参照ください。
バッテリー上がり|ケーブルの選び方

ケーブルは通販や専門店で買えます。万が一の緊急事態に備えて、車に合うものを選ぶことが重要です。選ぶ際のヒントになる情報をお伝えしますので、購入時に活用ください。
ケーブルの太さ
ケーブルは太いほうが多くの電流を流します。パッケージには最大電流量(A)で記載されているので、その数値を参照しましょう。
なお、最大電流量の目安としては、以下が推奨されています。
軽自動車・400cc以下のバイク | 50A以下 |
2,000cc以上の乗用車・バイク | 80A |
2,000cc以上の乗用車・大型乗用車 | 100A |
大型トラック | 120A以上 |
上記の目安を参考にし、所有車に合う太さを選んでください。
ケーブルの長さ
基本的に、ケーブルは3〜5mの長さのものが主流です。ただ、車同士の距離が離れているケースも考慮し、十分な長さを選びましょう。
なお、車の種類によってバッテリーの位置が違うのはご存じでしょうか。取扱説明書を見たり、実際にボンネットを開けてチェックしたりして確認しておきましょう。正確に位置を把握しておけば、いざというときに冷静に対処できます。
クリップの形
クリップには、全体が絶縁カバーで覆われているタイプのものや、先端の金属が剥き出しになったタイプなど、さまざまな種類が売られています。安全性を考慮すると、全体が絶縁カバーで覆われているタイプがおすすめです。
また、クリップのサイズが合わないと端子を十分に挟めません。クリップの大きさが所有車に合うのかを確かめてから購入しましょう。
バッテリー上がり|ケーブルのつなぎ方を間違えたら?

バッテリー上がりによる車の始動困難は、誰もが焦る事態です。しかし、慌ててケーブルのつなぎ方を間違えるのだけは必ず避けましょう。
例えば、端子とケーブルをルールと違うつなぎ方をしたり、接続の順番を間違えたりすると、大変な事態が発生します。
ここでは、つなぎ方を間違えたらどうなるのかを解説します。
スパークして周辺部品が焦げる・溶ける
バッテリーの+端子には赤、-端子には黒のケーブルを接続します。しかし、これを間違えて反対に接続すると、一瞬で大きな電流が流れて火花が飛び散ります。
周辺の金属が焦げたり、可燃物に引火したりすると大きな被害に発展する恐れもあるので、大変危険です。
救援車がショートする
ケーブルをつなぐ際の端子の順序は、必ず以下を守らなければなりません。
- 救援車の+
- 故障車の+
- 救援車の-
- 故障車の-
なぜなら、この手順を誤ると救援車のバッテリーがショートしたり、動かなくなったりする可能性があるためです。
バッテリーが爆発する
必ず、黒いケーブルは動かなくなった車のエンジンブロックの金属部分に挟んでください。これを誤ってバッテリーに挟むと接続時に火花が出る恐れがあります。バッテリーに引火すると爆発する可能性もあります。
また、ケーブルを逆接続すると、ヒューズが切れたり電子制御ユニットが破損したりする可能性も高いです。車にダメージが生じ、部品の交換が必要になるなどさらに深刻なトラブルに発展しかねません。
バッテリーが爆発する最悪のケースも想定され、大事故や大怪我につながる危険が伴います。
バッテリー上がり|ケーブルのつなぎ方が不安なときはプロへ

ここまで、バッテリー上がりを自力で解消する方法を解説しました。しかし、慣れていない方だとケーブルをうまく使えない可能性もあります。また、うまく救援車を見つけられないと、自力で対処できません。
そのようなときは、車のトラブルを解決してくれるプロに依頼しましょう。最後に車のトラブルの際に依頼できるプロの種類を解説します。
依頼できるプロの種類
車のトラブルで困ったときに相談できる依頼先には、以下のようなところがあります。
JAF | JAF会員なら無料で対応してもらえる場合がある。 会員でないと費用が発生する。 |
保険会社 | 任意保険加入者なら無料で相談できる。 加入条件によっては請求金額が発生する場合がある。 |
ガソリンスタンド | カード会員になっていれば無料で対応してもらえる。 時間外だと対応不可。 |
ディーラー | 車を購入した店の近くなら無料で対応してもらえる。 遠方だと出張費用を請求される可能性がある。 時間外だと対応不可。 |
上記のように、さまざまな業者がバッテリー上がりに対応してくれます。困ったときは上記のプロに相談してみましょう。
深夜・早朝のトラブルなら「マルチ救急24」へ
JAFに未加入、保険会社も加入条件外、深夜・早朝でトラブル発生など、先ほど紹介したプロに依頼できない状況にある方はいませんか。
そのようなときは、24時間いつでも対応できる「マルチ救急24」にご連絡ください。
マルチ救急24なら、車・バイクのバッテリー上がりの対応を13,200円(税込)から受け付けています。
バッテリー上がりを自力で解決するのが不安で、プロに頼みたい方もいつでもお電話ください。
まとめ

車のバッテリー上がりを自力で対処したい場合は、ブースターケーブルを持っておきましょう。ただし、電気を分けてもらえる車が見つからない、自力で解決できるか不安、という方はプロに相談するほうが望ましいです。
深夜・早朝帯に車が動かなくて困っている方も、マルチ救急24へご相談ください。
【Q&A】
- バッテリー上がりの際のケーブルのつなぎ方に注意点はありますか?
ケーブルはつなぎ方の順番とケーブルの色・端子を間違えないようにしましょう。間違えるとバッテリーがショートするだけでなく、最悪の場合爆発する恐れがあるので大変危険です。
- バッテリー上がりを自分で解決するのが不安なときはどうすればよいですか?
不安なときは無理をせずにプロを呼んで解決しましょう。JAFや加入している保険会社などさまざまなプロが解決してくれます。深夜や早朝にバッテリー上がりを起こしてお困りの場合はマルチ救急24にご相談ください。